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こんにちは!楽天市場公式・店舗運営サポートサービス「RMS Service Square」です。今回は新企画!
元・楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー受賞店舗店長様で、現在は経営コンサルタントとしてご活躍の竹内謙礼先生によるコラムシリーズ「竹内謙礼の『俺についてこい!』」第3弾です。どうぞお楽しみください!
【竹内謙礼先生とは】雑誌編集者、観光施設広報を経て、経営コンサルタントとして独立。キャッチコピー、販促企画、ネットビジネスを中心に商工会議所、企業等でコンサルティング活動を行う。日経MJにて毎週月曜日「竹内謙礼の顧客をキャッチ」を連載中。楽天市場2年連続ショップ・オブ・ザ・イヤー「ベスト店長賞」受賞。
■知識ゼロでもすぐに実践できる売上を伸ばすSNS活用法
「SNSはどのように活用すればいいんですか?」
最近、私のところに寄せられる質問の中で最も多いのがSNSの活用法である。今回のコラムではネットショップ運営において売上アップに繋がりやすい代表的なFacebook、インスタグラム、Twitterの3つのSNSを有効的な活用法についてレクチャーしていきたいと思う。
まず、最初に頭を悩ますのが「どのSNSを使えばいいのか」という点である。
結論から言わせてもらえれば、SNSは「なんだっていい」というのが私の考えである。つまり、SNSの活用には機能性よりも“相性”のほうが重要であり、相性さえ良ければ、どのSNSを活用してもいいのである。
これは、SNSの性質上の問題が大きいと言える。SNSはお客様が自ら「見たい」「読みたい」という意識を持たなければ閲覧してもらえない媒体である。つまり、メルマガのように強制的に相手に読ませるものではなく、コンテンツとして魅了しなければ読ませることができない能動的な媒体なのである。
そのため、お客様にSNSを通じて情報をキャッチさせるためには、まずは自分自身がSNSのヘビーユーザーになる必要があり、SNSの性質を理解した上で利用者の気持ちを汲み取ったコンテンツを発信していかなければいけないのである。
このような背景から、活用するSNSを選ぶ際は、まずは自分自身がプライベートで最も利用しているSNSを選択することが大前提となる。Facebookを日ごろから利用しているのであれば、Facebookを情報発信のツールとして利用すればいいし、日頃からインスタグラムを利用しているのであれば、インスタグラムを使って情報発信したほうが、よりお客様の立場に立った有益な情報を発信することができるようになる。
逆を言えば、インスタグラムを日常的に使っていない人がTwitterを使ったり、Facebookしか使っていない人が突然インスタグラムをはじめてみたりしても、ユーザー側の気持ちが理解できないので的外れなSNSの運用になってしまう。
このようにSNSは運営者側とユーザー側の相性が重要になってくるので、SNSの選択を最初から間違ってしまうと、いつまで経っても売上に繋がらないSNSの運用になってしまうのである。
なお、「日常的に使っているSNSがない」という人は、Facebook、インスタグラム、Twitterの3つのSNSの中から相性の良さそうなものを選び、3ヶ月間使ってみることをお勧めする。途中で飽きてしまったり、SNSの面白さが分からなかったりすれば、そのSNSとは相性が悪かったと理解して早々に他のSNSに切り替える。そして3ヶ月以上使いこなすことができて、SNSが生活の一部になるぐらいの面白さに気づくことができれば、そのSNSを使ってネットショップの情報を発信ツールとして活用していけばいい。
もっとも良くないSNSの活用事例としては、会社や上司の命を受けて、何も分からず闇雲にSNSで情報を発信してしまうケースである。特にFacebookやインスタグラム、Twitterを連動させて同じ情報を発信しているネットショップは、店舗のファン作りとしては逆効果だと思ったほうがいいだろう。それぞれのSNSには役割と特性があり、利用する目的もまったく違うため、そこに相性の悪い情報が配信されてしまうと、閲覧者の拒否反応が大きくなってしまい顧客離れを引き起こしてしまう。SNSで活用するツールは欲張らずに、自分自身と相性のいいものをひとつだけ選ぶことをお勧めする。
次に重要なことはSNSを通じて発信する「情報」である。
これを理解してもらうためには、SNSを通じてどうやってネットショップが売上を作っていくのかというプロセスから説明する必要がある。
まず、SNSは情報発信ツールではなく、お客様と距離を縮めてファンになってもらうためのツールであるということを理解してもらいたい。SNSの情報を見てもらって商品を購入してもらうのではなく、SNSの情報を読み続けてもらって、その店の商品とスタッフを好きになり、その上で商品を購入してもらって、初めてネットショップのSNS運用は売上に貢献するところがある。つまり、SNSは商品を購入してもらうまでに非常に時間がかかる販促ツールなのである。
最初から気が遠くなってしまうかもしれないが、SNSを通じて顧客をファン化して、商品を購入してもらうのには最低でも2年ぐらいの月日がかかると思ったほうがいい。いろいろなSNSの成功事例を見ているが、2年よりも早くSNSを軌道に乗せたという話はほとんど聞いたことはない。「えっ、そんなに長いの?」と思われるかもしれないが、ネット上でファン客を作る仕組みに関しては、SNSだけではなくメルマガもブログもだいたいそのくらいの期間を要するのが相場である。
すぐ結果が出ない販促に関しては気持ちが萎えてしまうところがあるかもしれないが、「SNSで商品を買ってもらうのには時間がかかる」ということを理解していれば、発信する情報のコンテンツ作りも丁寧になるし、お客様に読み続けてもらうための情報発信を心がけるようになるはずである。
例えば、Facebookを活用するのであれば、商品の開発情報やスタッフの日常的なエピソードなどを発信して、商品や店舗に対して愛着を持ってもらうようなコンテンツを作り続けるのもいいだろう。また、インスタグラムであればファッションの新しい着こなしを提案したり、お洒落なキッチン用品を紹介したりして、写真を中心とした有益な情報を発信したりするのも面白いかもしれない。
このように「読みたい」「楽しませてくれる」「必要だ」という読み手を意識した情報を発信することによって、ファンを増やしてくことを意識した情報発信がSNSには求められているのである。
最後に重要になるのは「集客」を意識した運営を心がけることである。
誰も見ていないSNSで情報発信を続けても売上には繋がらないし、閲覧者を増やしていかなければSNSを経由した売上はいつまで経っても作ることはできない。
まず、Facebookは法人で運営するケースと個人で運営するケースの2パターンがある。運営しているネットショップの知名度が低く、規模の小さい店舗の場合は、スタッフや経営者が個人名でFacebookを運営することをお勧めする。もちろん、SNSは法人名義、ショップ名義で運用することが理想ではあるが、その場合はFacebook内の広告を運用したり、発信する情報がテクニカルなものになったりするので、広告運用やコンテンツ作りに慣れていない小さなネットショップは法人名義での運用はあまりお勧めしたくないところがある。それよりも、個人名でFacebookを運用したほうが、直接会ったお客様から友達申請を受けやすくなり、ファンを作りやすくなる利点があると言える。特にFacebookの場合、ネット上でファンを作るのではなく、直接会ったお客様を増やしていくアナログな方法のほうがファンを作りやすい。そこに商品や店舗情報のコンテンツを集中して配信することで、人と人がつながるSNSを構築していくほうが、ネットショップにおけるSNSの運用としては相性が良いと言えるだろう。
インスタグラムに関しては、「#」(ハッシュタグ)を入力した検索キーワードを挿入することで、お客様の調べている画像にヒットされやすくすることができる。集客できる検索キーワードを掘り起こすことができれば集客増にも繋がるので、そのような穴場のキーワードをうまく見つけ出すことがインスタグラムの顧客増に繋がる施策となる。
ただし、検索キーワードをうまく挿入できたとしても、お客様に「ここのインスタグラムは面白そうだな」と思って継続して閲覧してもらえる仕組みがなければ、せっかく掴んだお客様にも逃げられてしまう。例えば、男性用の帽子を販売しているネットショップがインスタグラムにお客様を誘導できたとする。しかし、そのネットショップが運営しているインスタグラムには、帽子以外にも猫の写真がアップされていたり、サーフィンの写真がアップされていたりすれば、帽子を閲覧したお客様にとったら他の写真情報は“関係のない商品情報”になってしまうため、そのインスタグラムを定期的に見に来てくれなくなってしまう。
インスタグラムの運用で大切なことは、定期的にアップする写真に統一性とテーマを持たせて、継続して読み続けてもらえるようなコンテンツをアップすることである。発信する情報がブレてしまったり、何を伝えたい写真コンテンツの集合体なのか分からなくなってしまったりすると、お客様は定期的にそのインスタグラムをチェックしなくなるので、情報による刷り込み効果ができなくなってしまうのである。
Twitterに関しては2通りの集客方法がある。一つは固定ファンに対して定期的な情報発信ツールとして活用する方法である。趣味性が強い商材や店長やスタッフの個性が強いネットショップの場合、Twitterで気軽に情報をキャッチしたいお客様も多く、Twitterを通じてリピート客や固定客を作っていく販促手法が得策と言える。
もうひとつの集客方法は検索されやすいキーワードをコンテンツの中に盛り込む方法である。コンテンツ内にヒットさせたい検索キーワードを含むことによって、Twitter内で検索している新規顧客に情報を見つけてもらう手法である。
発信する情報に関しては、ある程度、固定客や趣味性の強い人に向けての情報発信になるので、コンテンツはマニアックな方向に思い切り振ったほうがいいだろう。文字数が少ないので、ブログ等にリンクを貼ってお客様にコンテンツを閲覧してもらうのも一手である。
このようにネットショップにおけるSNSの活用法は「どのSNSを活用するのか?」「どのような情報を発信するのか?」「どうやって集客するか?」この3点が重要になる。そして、これらの情報発信を継続して行い、顧客をファン化していくことができれば、リピート客が増えて価格競争に巻き込まれにくいネットショップを構築することができる。
反面、ネットショップに伝えたいこだわりや情報がなかったり、取り扱う商品に写真映えするものがなかったりするのであれば、無理をしてSNSを活用する必要はないという点も同時に理解してもらいたい。特に3つのSNSを使いこんでみて「どれも面白さが分からない」というのであれば、性格的にSNSと相性が悪いということになるので無理をして活用しないほうがいいだろう。ネットショップの取り扱う商品の性質的にもSNSと相性が悪いケースもあるので、その点は客観的に判断をして、SNS以外の別の販促に注力したほうが売上に繋がりやすいと言えるだろう。
いかがだったでしょうか?「竹内謙礼の『俺についてこい!』」シリーズのその他のコラムは、こちらからお読みいただけます。
▼第1弾:安売りしないで他社よりも商品を高く売る方法
▼第2弾:3つの工夫で劇的に売上が伸びるキャッチコピー術
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店舗様の味方・店舗運営の駆け込み寺、RMS Service Squareでした。次回もよろしくお願いいたします。
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